コラム

なぜCrewto®がTCG業界、そしてFlesh and Bloodに注目するのか

今後Crewto®のニュースルームでトレーディングカードゲーム(略TCG)のFlesh and Blood(略FAB)についてのシリーズ記事を投稿したいと思っています。
そこでまず、Crewto®がなぜTCGまたFABに注目しているのかをお伝えするためにこの記事を書かせていただきました。

1つ目はもちろんCrewto®は営利企業なので「ビジネスとしての側面」があります。
もうひとつは「今の時代に求められていると感じる」といった可能性に対して、人・時間・お金といったリソースを投下する価値があると判断した考えを書いてみたいと思います。

熱狂が生まれるところにビジネスの土壌がある

現在IT・Web界隈ではトレンドとして、AI、WEB3.0、メタバース、VR/AR、NFTといった次世代に大きな波が起こるであろう最先端技術を取り入れたソリューションサービスでの覇権、またはポジションを築こうと大企業からスタートアップまで多くのプレイヤーがこの分野に活路を見出そうと取り組んでいます。
それに対してアナログ感が強いカードゲームに目を向けるというのはニッチかつ逆張りのチャンスが眠っていると考えています。

さてそのTCG、特にコロナ以降ポケモンカードが大流行し、ニュースではポケモンカード店への強盗が頻発するなど話題となりました。ですので一般的にはポケモンカードが流行ってるようだといった認識はあると思いますが「TCG業界」というものにさほど意識を向けたことがないのが、今のマス市場での認知と評価だと思います。

ポケモンカードがTCGの象徴として存在するわけですが、古くはマジック:ザ・ギャザリングといった極一部のコアユーザーが遊ぶニッチな趣味といった時代が長かったように思います。それがここ2,3年で大きく変わってきており、異様な熱気を帯びているのがいまのTCG業界です。
そしてそのうねりを作り出している1つとして「Flesh and Blood」の存在があります。

※Flesh and Bloodの魅力についてはこちらの記事で解説されておりますので、興味のある方は一読ください。

TCGはコロナ禍からポケモンカードの人気に乗じて急速に市場拡大しており、2019年から、2023年の間で2倍の市場規模に成長、コロナ禍以降、FAB、ONE PIECEカードドラゴンボールスーパーカードゲーム フュージョンワールドといった新規タイトルが爆発的な人気を獲得しています。

(日本玩具協会「国内玩具市場規模」より筆者作成、画像出典元:Francesko221 / Shutterstock.com)

また海外においてもディズニーのTCG(Disney Lorcana)やスター・ウォーズTCGなど、ビックIPがリリースしており盛り上がりを見せています。

特筆すべきこととして、TCGがより競技性の高い、スポーツTCGへと変化してきていること。
毎週ショップ大会が開かれていたり、世界大会(賞金が出たり、プロモーションカードがもらえるなど)が催されるなど、熱狂的なユーザーは趣味から競技プレイヤーになりつつあります。
これはどこかeスポーツに似た流れを彷彿させ、熱狂あるところにビジネスが生まれる土壌ができつつあるのではないかと感じています。

Flesh and Bloodでの大会の様子(画像出典元:Flesh and Blood X公式アカウント

TCGは今の時代に求められている

そう言うと大げさかもしれませんが、FABやONE PIECEカードなどのTCGを熱心にプレイしている人たちは文字通り「ドハマリ」して楽しんでいます。コロナ以前のTCG市場と違ってきている点としては層が広がっていることがあり、様々な要因があると思いますが、その一つとしてYouTubeなどで「面白いもの」が拡散されやすくなったこと、その「面白いもの」に大人が関わるようになったこと、市場が成長しているのは大人がTCGに散財していることと相関関係があると思われます。
※FABにおいては推奨年齢16歳以上、そもそも大人向けとして作られている。

更に、近年のTCGは競技性がより増したことによって「コレクション」から「プレイ」に変化してきていること、特定のカードが高額取引されるなどの「資産性」を持つようになったことで大人が趣味として向き合えるものに昇華しつつあるのがいまのTCGです。

賞金もでるFABのプロツアー(画像出典元:Flesh and Blood X公式アカウント

余暇の充実を求める現代人

あらゆるものが揃っている時代、ただ生きているというだけでは幸せにはなれない時代に何を求めるのかといったことを考えた時、知らず知らずのうちに「ハマれる何か」いわゆる「推し」を僕たちは求め、探している気がします。

顕著になっている現代の潜在ニーズとして「より人生を楽しみたい」「余暇を充実させたい」これらを満たすサービスや商品、ビジネスは成長の一途を辿り注目を集めています。ちょっとした隙間時間でも充実した時間を過ごしたいというニーズに答えたスマートフォンゲームはとてつもない富を生み出しました。
好きなことにお金を使うことにそこまでためらいはないですし、むしろお金を使う先を探してすらいるのではないでしょうか。

自分が熱狂できるもの、それを同じく共有できる仲間がほしいと望む私たちにとってTCGは自然とそれを与えてくれるツールです。
FABにおいてはの定期的にショップで大会などが開かれ、SNSなどを通じて、簡単にFAB村の仲間に入ることができるルートが確立されています。

Flesh and Bloodでの大会の様子(画像出典元:Flesh and Blood X公式アカウント

現代では複数のコミュニティに所属することがこれまで以上に重要視されています。
ひとつのコミュニティに属しているだけだと、どうしても同じ毎日の繰り返し、同じ景色、その先に希望があればよいのですが、いまはその先に不安が強い時代です。

職場と自宅以外のコミュニティとしてTCGを趣味にすることは新しい人との出会いを創出する機会になるはずです。テーブルを挟んで1m以内の距離で他人と数十分もゲーム(=コミュニケーション)をする機会など、普通ではありえません。きっと仲間が見つかり、いい出会いがあるはずです。

複数のコミュニティに属すること、仲間を作ることはCrewto®が事業、サービスを通じ実現していきたいことの一つです。
まだまだTCGはニッチな趣味、子どが遊ぶもの、またオタクの趣味といった見方が強いかもしれませんが数年後にはより多くの人に受け入れられるメジャーコンテンツになる可能性は大いにあると思いますし、弊社としてもそれを後押しするようなサービスや事業を手掛けたいと考えております。

どんなサービスを提供していくかなどは、またこちらのニュースルームで共有させていただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い致します。

< 執筆・編集:市原 孝志 >