フリーランスが後悔しないためにやるべき5つのこと
どんなフリーランスの人でも「今のままで後悔することはないだろうか?」と、ふと不安に思うことがあるでしょう。
今回はフリーランス歴10年以上のITエンジニアさん監修のもと「フリーランスが後悔しないためにやるべき5つのこと」をまとめました。
後悔をゼロにすることはできないかもしれませんが、事前に気づきを得ることによって、それをゼロに近づけることはできます。本記事をその一つの機会としてぜひ活用ください。
私はフリーランスになって3年目なのですが、今後のキャリアや老後について漠然と不安を感じることが多々あって…
今のうちから「考えておくべきこと」「しておくべきこと」があれば教えていただきたいです!
フリーランスになってすぐの頃って何かと不安ですよね。僕もそうでした(汗)
漠然とした不安を少しでも解消したくて僕が始めたことは、以下の5つです。たった5つのことですが、これらのおかげで僕はいま、自信をもってフリーランス人生を歩むことができています!
1.出口戦略を考える
1つ目は「出口戦略を考えること」です。
出口戦略とは通常、軍事や経済の場面で「最低限の損害で撤退する作戦」という意味で使われる言葉ですが、フリーランスにも当てはめて使用されることがあります。その場合は「どのようにフリーランスを終えるか」という意味合いで使われます。
フリーランスには会社員のように定年がないため、やめようと思えば明日にでもやめることは可能です。逆に、やめようと思わなければ一生続けることもできます。そのため、フリーランスは出口戦略を考えておくことが重要です。
出口戦略を考えるときに大切なのが「自らの引き際を考えておき、それを基に行動する」こと。
例えば、40歳までに5000万の資産を築き、それを基にFIRE(早期リタイア)をするという出口戦略をもったとします。この場合、貯金と投資という日々の行動が必要になってきます。さらには「今の稼ぎのままじゃ達成できない!」となれば、スキルアップし収入を増やす必要も出てくるでしょう。
また、70歳まで働きたいという出口戦略であれば、持続可能な事業を選択し続け、健康にも気を配るという行動が必要になってくるでしょう。
2.キャリア戦略を考える
2つ目は「キャリア戦略を考えること」です。
フリーランスにとって、どういったスキルを身につけ、どういった分野に特化していくかという「キャリア戦略」は非常に重要です。
会社員であれば、スキルアップをしなくても定年まで会社に居続けることが可能なので、キャリア戦略は考えなくても良いかもしれません。しかし、フリーランスの場合、スキルアップをせずに市場価値がなくなってしまえば、それは廃業に直結します。
そのため、現在、1年後、3年後、5年後、10年後以降に「どんなスキルをもっていたいか」「どんな経験を積んでいたいか」といったキャリア戦略を常に意識し、行動の基としなければいけません。
また、ITが発達した現代においては時代の変化の速度が以前よりも速いため、半年や1年に1回、キャリア戦略を見直しブラッシュアップする必要があります。
3.キャッシュフローを管理する
3つ目は「キャッシュフローの管理」です。
「いま資産はいくらかあるのか」「今後の収入や支出はどれくらいの見込みか」など、キャッシュフローを計算・管理していくことは、フリーランスにとって最重要事項の一つです。
前提として、売上から経費や税金、社会保険料などが差し引かれた金額がフリーランスの手取りとなります。そこに個人的な支出が加わって、最終的に手元に残る金額がいくらなのかをしっかり把握したうえで、やりくりしなければなりません。
会社員と違って、フリーランスは仕事とプライベートの境界線が曖昧になりやすいです。そのため、事業のキャッシュと個人のキャッシュの区別がつきにくくなり、資金不足になるケースもあります。
キャッシュ不足にならないように、売上や経費、税金とプライベートの支出を分けて、可能であれば毎月、それが難しければ半年、最低でも年に一度はキャッシュフローを確認しましょう。
4.時間やお金を自己管理する
4つ目は「時間やお金を自己管理すること」です。
フリーランスは仕事とプライベートの境界が曖昧になりやすいため、いつ働くのか(何時間働くのか)、どこで働くのか、お金(キャッシュフロー)はどうなっているのかなど、自分で管理する必要があります。
フリーランスは、働くことに関する時間、場所、お金に関しては比較的自由なので、自分がパフォーマンスを最大限発揮できるように、自己管理を徹底しましょう。
さらに一歩踏み込んで、自分にとって必要なものとそうでないものを取捨選択することもおすすめです。
例えば、仕事の場合は、報酬が低くてもキャリアアップにつながる仕事を選んだり、報酬を重視し予算が少ないプロジェクトから撤退するなど。お金の場合は、自宅よりもカフェやコワーキングスペースのほうがパフォーマンスが発揮できるなら、必要経費として支出するなどです。
5.資産形成を行う
5つ目は「資産形成を行うこと」です。
フリーランスは、サラリーマンに比べて老後の資金面でのリスクが大きいため、早いうちから資産形成に取り組み、老後に備えることが大切です。老後の収入で基本となる「年金」は、フリーランスの場合は月に5~6万円ほどしかもらえないのが現実です。
年金の仕組みについて詳しく説明すると本筋から脱線してしまうので割愛しますが、フリーランスが加入する「国民年金」でもらえる金額は、20歳から60歳まですべての保険料を納付した人でも、2019年度では約6.5万円/月*となっています。
*出典:マンガで読む公的年金制度
現在は少子化が進んでいるので、これから先、年金でもらえる金額は少なくなっていくと考えられます。そのため、フリーランスが国民年金だけで老後の生活をまかなうことはより一層難しくなるでしょう。
そのため、先ほど説明した「出口戦略」と合わせて資産形成することが必要です。
資産形成の第一歩として、基本的なマネーリテラシーを身につけ、以下のようなことに取り組むことをおすすめします。
- 現状の支出と収入を把握し、家計を健全化する
- 一定期間でどれだけ現金を残せるか把握する
- 「5年で500万円貯める」などの大まかな中長期計画を立てる
また、資産形成だけではなく、金融リテラシーを身につけ、つみたてNISAやiDeCoを活用するなど、資産を運用することも視野に入れておくと良いでしょう。
まとめ
今回は「フリーランスが後悔しないためにやるべき5つのこと」を紹介しました。仕事が忙しくてなかなか手を付けられない方もいるかもしれませんが、今のうちにやっておかないと将来、後悔するかもしれません。
仕事の時間を少し減らしたり、隙間時間を活用したりして、今回紹介した5つのことに今のうちから取り組んでおきましょう。