会社員とフリーランスの違いとは?【働き方、キャリアの違いを比べてみた】
働き方改革の推進、リモートワークなどの普及も相まって、働く人それぞれの環境やライフスタイルに合わせた働き方の選択肢が増えています。
そのため、会社員として一つの会社で勤め上げる働き方ではなく、フリーランスという選択肢を考える人も多くなっているのではないでしょうか。
そこで、今回は会社員とフリーランスの働き方の違いについて、前回に引き続き、社労士事務所での勤務経験があるCrewtoメンバーに話を聞いてみました。スキルやキャリアの積み方についても比較して紹介していきます。
*第1回記事はこちら:会社員とフリーランスの違いとは?【月収50万円の場合の手取りを比べてみた】
Contents
教育やスキルアップの場が用意されているかどうか
教育やスキルアップという点では、会社員とフリーランスにはどんな違いがあると思いますか?
会社員は未経験の仕事にも挑戦でき、そこからスキルを広げてキャリアアップに繋げられやすいと思います。
対してフリーランスは、未経験で挑戦できる案件はかなり少ないような気がします。経験や実績のある分野以外で仕事を獲得していくのはなかなか厳しいです。フリーランスになる前には、ある程度の実績やキャリアを積んでおいたほうがいいかなと…
たしかに、会社員は仕事を通してキャリアアップ・スキルアップする機会がありますが、フリーランスはある程度のキャリア・スキルがないとそもそも仕事を取りにくいですよね(汗)
そうですよね。あと、会社員は基本的なビジネスマナーや資格取得のための研修、管理職向けのマネジメント研修など業務に必要なスキルを学ぶ機会を会社が用意してくれることがほとんどですよね。
しかも、これらの研修が業務時間外で行われた場合は給与がもらえますし。※給与が発生するのは参加を義務付けられている場合
会社からお金をもらいながら、教育・研修を受けられるのは有り難いですよね!
一方フリーランスは、仕事に必要な知識やスキルを得るためには講座を受講するなどして自発的に学習しなくてはいけないですよね。しかも、学びや資格取得のための費用はすべて自己負担ですし。
学習にあてている時間は仕事ができないので、一時的に報酬が減ってしまう恐れもありますね…
キャリアプランを自分で描いていけるかどうか
キャリアプランという点では、会社員とフリーランスにはどんな違いがあると思いますか?
会社員の場合、同じ会社でキャリアを積み続けることができます。特に正社員は長期的に働くことが前提になっているので、任される仕事の範囲が広くその責任も大きいものになります。でもその分、仕事のやりがいや充実感を感じやすいとも思います。
たしかに、一般的にキャリアプランと言うと「一社に勤め続けて築くキャリア」がイメージされますね。
そうですね。正社員なら同じ会社でスキルや経験を積んで昇進・昇格するなど、段階的にキャリアアップしていくのが一般的です。会社からもそのためのチャンスが多く与えられますし。
一方でフリーランスは、自分のキャリアプランを自分で描いている人がほとんどじゃないでしょうか。どのスキルを伸ばし、どんなキャリアを積んでいくかすべて自分で決めなければいけません。
自分のキャリアは自力で切り拓いていくしかない!って感じですね。
そうですね。もし、今よりも上位・上流の職種に就きたいなら、そのために必要な実績や資格も自ら得ていくしかないですよね。仕事やポストは周りの誰かが用意してくれるわけではないので。
キャリアを開拓するためには積極的に営業や応募をして、自らチャンスを掴みにいかないとですね…!
そうですね…!フリーランスのキャリアの積み方にはなかなか難題が多いですね(汗)
逆にメリットってあるんでしょうか?
キャリアを自分で開拓していくしかないということは、裏を返せば「自分の好きなようにキャリアを開拓していける」ということですよ!
どのようなスキルを積み、どんなキャリアを描いていくかを自分で決められる「自由さ」が最大のメリットだと私は思います。自分の得意分野や強みのある分野を重点的に伸ばして、それを武器にしていくこともできます。
「会社員としてキャリアを積むことのリスク」を考える
たしかにフリーランスは自分なりのキャリアを築いていける点が魅力的ですよね!
逆に会社員として働き続けることのリスクって何かあると思いますか?
ある程度の役職についていたり、実績を積んでいたりする人でも、同じ会社にずっと勤め続けることで他社ではスキルが通用しなくなってしまうというリスクはあると思います。
昔は「一社に長く勤めること」が良いとされていましたが、昨今は様々な職場を経て幅広い経験やスキルを積んだ人材の方が価値があると考えている企業も多いそうですよ。
そうなんですね…!定年まで一社に勤め続ける働き方は、今となってはかえってリスクが大きいかもしれないんですね(汗)
この点で言うと、フリーランスは自ら最新のスキルや専門知識をキャッチアップしていかないと案件を獲得できないので、常に市場価値の高い人材でいられる気がします!
売り込み次第では、業界・規模・分野を問わず様々な会社から仕事を獲得できる可能性もあります。
案件を獲得する営業力さえあれば、会社に属さず自立して働けるのは大きなメリットですね!
そうですね。案件によっては複数のスキルがないと活躍できない場面も多いので、幅広い知識・スキルを持つ優秀なフリーランス人材もたくさんいますね。
たしかに会社員はキャリアアップのチャンスに恵まれているとは思いますが、会社独自の雑務に追われたり、意に沿わない人事異動があったりすると、自分の理想通りのキャリアを描けないこともあると思います。
そうですね。会社員にはチャンスが多い一方で、望み通りのキャリアを歩めない恐れがあるかもしれませんね。
自分のキャリアを自分の頑張り次第で自由に積んでいける点で、フリーランスは魅力的ですね!
会社員・フリーランスどちらの働き方が自分に合っているかで選ぶ
会社員に向いている人、フリーランスに向いている人にはそれぞれどんな特徴があると思いますか?
会社員とフリーランスどちらも経験している私の考えからすると、こんな感じでしょうか。
会社員に向いている人 | フリーランスに向いている人 |
・未経験の分野でキャリアを築いていきたい ・実務経験が浅くこれから経験を積んでいきたい ・教えてもらいつつ成長したい | ・自分の歩むべきキャリアが明確になっている ・ある程度のスキルや実績がある ・自発的にスキルや知識のアップデートができる |
現代は働き方や働く環境が多様化してきているので、自分の適性に合わせて選べると良いですね!
そうですね。また、時代の変化に合わせて働き方を変えていくのも大切だと思います。
例えばですが、今後はこれまであった「会社員ならではのメリット」が希薄になっていく可能性があるんです。
具体的にはどういったことが起きるのですか?
大きなところで言えば税金です。今は会社員の収入には「給与所得控除」や「通勤費非課税」などがあり、税制面ではフリーランスに比べて優遇された制度となっていますよね。
ですが、政府は今後「給与所得控除の縮小」や「通勤費非課税制度の撤廃」などを検討しているようです…
参照先:通勤手当にも課税検討?税制調査会の「サラリーマン増税」答申に「人生設計を変えないと・・・」という声も【Nスタ解説】
会社員でいることの恩恵が減ってしまうということですね(汗)こういった時代の変化の影響も踏まえながら、会社員以外のさまざまな働き方を視野に入れておくのもいいかもしれないですね。
<第3回へ続く>
*第1回記事はこちら:会社員とフリーランスの違いとは?【月収50万円の場合の手取りを比べてみた】
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